制作裏話 Waterlily

 さてこの作品は、2010年にリリースした2NDアルバム『Sean of a bright』に収録していた
作品からシングルカットとして同年2010年9月、リリースしたのですが、その後制作の体制が
変わり、リメイク作品として2015年2月に再リリースしています。ここでは新旧両作品の制作裏話を
つづってみたいと思う。涙なしでは語れない…程でもないので暇つぶしに読んでやってくれ(笑)

○Waterlily 2010年9月30日リリース版

 2010年、2NDアルバムの制作過程の中で、アルバムの曲から
シングルカットしようという事で最初からこの『Waterlily』を
シングルで出すという事は決まっていました。そして、カップ
リング曲には、同じくアルバムの中から『Pain of love』を選択
し、リリースが決まっていたシングルであります。このシングルの
為にバージョンを変えるとか、別に何の工夫もなく(笑)アルバムの
楽曲をそのまま2曲シングルCDにしただけの、手抜きシングルと
なっています(笑)。苦労したのはこのアルバムジャケットだけ(笑)
しかも、無料の壁紙サイトで、使用許可を頂いただけであります。
↑Photo by (C)Tomo.Yun
画像掲載元:ゆんフリー写真素材集 より

…とまあ、散々に書いておるのですが…
楽曲自体に罪はないといいますか(笑)、いい曲を選択しております。楽曲詳細は『The Sean of a Bright』
の制作裏話を参照していただくとして、次に行くか(笑)


○Waterlily 2015年2月10日リリース版

さてこの楽曲、なんだかんだで本人も、レーベルの
スタッフさんも気に入っていた曲でして、例の2ND
アルバムの黒歴史の中に埋もれさせるのはあまりにも
不憫だと(笑)いうことでリメイクが決定し、楽曲も
歌入れもすべて一からやり直した意欲作(というのか?)
として生まれ変わりました。カップリング曲としては
どうせならば新曲を入れようという事で、後述の
「Breeze and Flowers」に決定。そしてジャケット
デザインも『Drivin' Crazy』と同様、コジママチさんに
お願いして作ってもらいました…楽曲のイメージにピッタリのいいジャケットになっています。いろんな
ところにこだわりを持って、新しく生まれ変わらせたいという本人、制作陣の気合いがこの作品にあらわ
れております。

○楽曲の解説

01.Waterlily

 さて楽曲が生まれた経緯については、「The Sean of a Bright」の項を参照頂くとして、ここでは
再録にあたってのいろんなくんづほぐれつを(笑)。リメイクするにあたって、アレンジをどうするか?
というところでいろいろと打ち合わせをして決めていったのですが、制作は現在のやり方とほぼ同じで、
ドラムパターンの打ち込みの後、FLAYREさんがギターの仮弾きをし、それを基に本テイクをレーベルの
スタッフさんが弾いたという流れなのですが、結構ゴリゴリで弾いてもらって、なかなかのイカした
サウンドになっています。Aメロが始まる前の「ギュイーン」って音とか、ギターソロの最後の「ズギュ
ーン」っていうところ(笑)、いろいろと工夫してもらいました。ボーカル録りは、前作『Drivin' Crazy』
ではエンジニアさんのスタジオで収録したのですが、今作についてはレーベルの小部屋で(笑)、とはいえ
コンデンサマイクはきちんと使って録りました。しかしまあ、一度既にレコーディングしている曲なので
そんなに苦労はしなかったと思います。一気に録るんじゃなくて、きちっとAメロ、Bメロ、サビと分割
して時間を掛けて録りました。いやまあそれが普通なんだけど(笑)。それまでの録り方がヤバかっただけ
ですな(笑)。最終的なミックスダウンはこの作品まではある程度おまかせだったので、出来上がった音源
を確認して、はいOK!!って感じで仕上がった…のを聴いてみると結構ギターがさく裂しているな(笑)
いやもちろんいい意味です。楽曲がこうしてリメイクされて生まれ変わるのは、嬉しいもんです。2010
年にリリースした方は、実質お蔵入りなのですが(笑)こちらの方をよろしく頼むぜ(^^♪

02.Breeze and Flowers

 さてこの曲、前作の『Drivin' Crazy』にてイントロ部分のみ収録しています。単純にその時のノリと
思い付きでやったのですが(笑)。そして今作にてついにその全貌が明かされる…という程大それたもん
でもないのですが(笑)。原曲は、結構前から存在してまして…2NDアルバムを作る前、2008年くらいには
既に曲としては出来上がっていましたが…確か2011年くらいに色々と曲をアレンジしていた頃、スタジオ
でバンド形式で先述の「Waterlily」などをライブを想定して練習していた時期があったんですね。その頃
にこの曲も練習用として引っ張り出してきていたのですが、いまいちサビが気に入らなかったので、その
頃にサビをバンドメンバーと試行錯誤して作り直した記憶があります。バンドメンバーっていっても
正式にバンドを組んでいた訳ではなくて、あくまでレーベルスタッフさんとして…ではあるのですが。
あの頃のメンバーも色々とあって、今は別の道を歩んでいるのですが、元気でいるのか?と少し遠い目を
してみる(笑)。そんなこんなでサビの部分を作り直したのはいいが、これまたとても高い音域のサビに
なってしまい…しばらくこの楽曲から目を逸らしていました(笑)。んで今回、Waterlilyのリメイクをする
にあたって2曲目は新曲を!!と決めていたので、意を決して制作に臨んだ次第であります。この曲は
メロディーライン重視で、FLAYREの曲としては珍しくギターソロがありません。まあ、ソロを作らない
っていうのも、意図的にそうした部分もあるのですが、この曲はもうギターのリフとかそういうのでは
なくて歌メロが主役!!他イラナイ!!って原曲が主張してました(笑)。イントロのアルペジオがこの
曲のメインテーマで、「Drivin' Crazy」に入れた0曲目のインスト曲がほぼ原曲に近いアレンジです。
しかし本作で制作したところ、ディストーションの音が目立ってしまい、メインテーマのアルペジオが
あんまり聞こえない…もっとディストーションの音下げれば良かったかな?と今は思うのですが、当時は
このアレンジで本人が納得してたんでしょう、きっと(笑)。全体的にはストリングス系の音が曲全体に
いい色を付けていて、本人も満足の仕上がりになっています。しかしサビのレコーディングはやっぱり
気合いが必要だったなぁ…(笑)

総括するぞ!総括するぞ!総括するぞ!総括す(以下略)。

 さてリメイク作品と大層なことを言いましたが…そもそも元々の楽曲のアレンジが完璧であれば‥いや、
言うまい(笑)。しかしリメイクした事でだいぶアレンジの勉強にもなりましたし、なにより歌がね…
最初のレコーディングに比べて格段に上手く出来ているので、時間を掛けてリメイクして正解だったと
思います。今この楽曲を聴いてみると、ミックスダウンとしてはもう少しギターの音小さくても良かった
かな?とは思いますが、アレンジ自体は素晴らしいものになってると思います。2曲目に新曲を持って
来たのは、まあ前作から少し時間が空いたってのもあるし、「Drivin' Crazy」の0曲目のインストの
原曲をいつ、世に出すか?今でしょ?!っていう事もある(笑)。結果としてこの作品がレーベル『EVER』
での最後の作品となりました。ん~、まあレーベルがどうのこうのというのは別にないんですが、まあ
いろいろありまして『EVER』は消滅…以後は元の自主制作になるのですが、特に何が変わったっていう事
はありません。新しい曲を作り、世に出す…この繰り返しかもしれないが本人はすごく楽しんでやれて
いる、って事が大事だと思うな、うん。でも、やっぱりリメイクするのにいろいろと打ち合わせしたり、
あああああとかいいながらレコーディングに四苦八苦したり(笑)、いい思い出が詰まった作品でした。
さてこのWaterlilyという曲、すこぶる評判が良く、FLAYRE本人も聴き手からこんなに反応の良い作品で
あるが故に、この曲を超える曲を作らねば…!と考えた時期もあったのですが、今はもう、この曲を超える
曲は作ってしまってる(少なくとも本人は)とは思うのです。楽曲に優劣をつけてもしょうがないですが、
この曲をリメイクした事で次のステップに進めたのかなぁと、思っています。

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