制作裏話その3 『視界-ココロノツバサ-』について

 2NDアルバムを発売した後の活動は、結構アンダーグラウンドな活動でした。曲を作り、スタジオで練習
しながらライブを想定した歌い方やアレンジを学んだり、ライブを想定したノリのいい曲作りや、テーマや
課題を持って取り組んだ時期でした。その中で、いくつもの楽曲が生まれていった訳ですが、その中から
次回作として選ばれたのがこのシングル『視界』の収録曲達です。本作はかなり長い期間をかけて
アレンジ、レコーディングを行い、またジャケットや盤面にもかなり気を入れた入魂の一作となりました。
これまでの作品と違うのは、何と言ってもサウンドです。ギターの音色、ドラムの音色はもちろんの事
ですが、今回新レーベル『E.V.E.R』になりスタッフも変わり、ピアノやストリングス、果ては効果音(風の
音とか)、いわゆるサンプリングも取り入れています。そして何よりボーカルの方も今回は時間をかけて、
歌い直しや、その後のマスタリング作業にも立ち会って音チェックしたりと・・・かなり気合の入った作品
となっています。マスタリングについても、音のバランス等抜群に良くなっています。前作までの反省点を
踏まえて、じっくり腰を据えてやったのが良かったと思います。まあ、前作や前々作を否定するつもりは
ありませんが、比較すると本作の出来栄えは自分でいうのもなんですが満点の出来、会心の出来と
いえます。(いつも作品できる度に言っている気もするが 笑)ジャケットは同じレーベル所属のAMIさん
にデザイン頂きました。


収録曲解説・制作秘話

1.『視界-ココロノツバサ-』

 この曲は、2009年くらいに作った曲ですね。ふと空を見上げた時に、「あ、空の曲を作ろう」と何をとち狂ったのか知らないが思い立ったFLAYRE(笑)イントロから順番に
作っていったと思います。この曲は歌メロと詩を同時進行で、歌いながらコード進行を固めていったんですが、ギターソロの方はこれまでになく試行錯誤して今の形に
なりました。結構ギターソロについてはアドリブ的にやっていた曲が多かったんですが、この曲は歌メロと連動しているソロでもあったんで、そのままレコーディングで
再現しました。あとやっぱりキーが高い(笑)ただでさえ高いのに、ギターソロ明けのサビはまた1音上げています。レコーディングも声張り上げてやらないと駄目だった
ので、きつかったなぁ・・・(自業自得)あと、オープニングは当初パワーコードの刻みで始まる予定だったんですが・・・中年の悪ノリってやつで、ライトハンドかまして
やったぜ!!(笑)ところどころにひねりを入れつつも、素直なロックナンバーに仕上がったこの曲。是非あなたのお気に入りの曲にしてください(^−^)

2.『Loser's cry』

 これは『視界』の少し後、2010年の秋くらい?に作った曲です。なんかいろいろ怒りがたまってたんでしょうね、当時の俺が(笑)王道のロックの曲もいいけど、こういう
ちょっと異色の、悪ノリした曲も作らないといけないな、という使命感みたいなものに侵されていた時期が、僕にもありました(笑)イントロのフレーズから、とりあえず曲
だけ完成して、歌詞を考えていったんですが、やっぱり日ごろお上品な私は、言葉の使い方で結構悩みました・・(上品というのはウソです 笑)。原曲が出来た当初は
もっとのっぺりとした感じの、駄曲だったんですがね(T_T) 制作スタッフさんとの打ち合わせで、かなりのノリノリなイカした感じに仕上がりました。曲のタイトルは直訳
すれば「負け犬の遠吠え」って事になります。バックサウンドはワウを使ったり、ブロックごとに音色を変えたりと、結構面倒くさい事をやって頂いた制作の皆さん・・・
僕と同じ変態音楽家の匂いがしますよ(笑)ボーカルのレコーディングでは、歌い方に気を使いました。今までの普通の歌い方ではなく、ちょっと軽いけどもボトムの
しっかりした歌い方ってやつを心がけたつもりです・・・わかりにくいか(笑)

3.『残骸』

 縁起でもないタイトルですいません(笑)この曲は『視界』と同じ時期に作った曲です。この曲は、適当にギターをいじっていたらイントロのフレーズが出来たので、
そこからコード進行を決め、作っていきました。曲が完成して、詩をどうするか?と悩んだんですが、最終的には高校生の頃に書いた詩を元にして、作っていきました。
実は高校の音楽の授業の際に、宿題として「なんでもいいから曲をつくってこい」という無茶ぶりを先生にかまされ、超絶に暗い曲をつくったのが大元なんですね(笑)
はっきり言って、その当時の宿題として作った曲なんて聞けたもんじゃないので、闇に葬り去りたい黒歴史だったんですよ・・・(笑)しかしながら、詩だけはかろうじて
残っていたんです、ネタ帳に。今回この『残骸』として、曲が先に出来た時、非常に暗い曲だったので、高校の黒歴史を思い出すはめになってしまいました(笑)。歌詞を
何とか曲に合わせる為、例のごとく大幅変更をしまして、今の形になったんですがサビのメロディーラインと歌詞は非常に満足のいくものになっています。切ない感じ
が出せたと思います。ギターソロの部分は、特に後半部分また新しいチャレンジをしたくなりまして、ボトルネックを使っています。レコーディングの段階でこの部分が
一番制作陣を悩ませた部分ではないでしょうか。サンプリングの風の音や、ドアのギギギーッて鳴る音とか、すいませんでした、めんどくさい曲作って(笑)。
 この曲、タイトルは当初から『残骸』だったんですが、あまりにも強烈なタイトルだし、バ○チクにも同名の曲があるので、別のタイトルにしようかと制作陣の皆と話して
いたんですけどね・・・他にいいタイトルが思いつきませんでした。ボーカルのレコーディングでは、Aメロの低音、サビの高音とうまく歌い分けられたのと、ヴィフラート
の使い方にも気をつけてやりました。録り終わった後の手ごたえが良かったので、この曲も是非聞いてもらいたい一曲ですね(^−^)

4.『tiny angel(type2)』

 1STアルバムの1曲目の楽曲を、シングルを発表するにあたりリニューアルしました。一番苦労した(いや、制作陣にさせた)のは、やはりイントロのストリングス部分
ですね。この曲についてはもうとにかく聞いてみて違いを知ってくださいとしか言いようがないんですが、作曲した側の苦労した点は、もともと長い曲だったので、どの
部分の歌詞を削るか、どう繋げるか?っていう所ですね。全体的にはサウンド、ボーカルの面で劇的に進化しております。まあ、1STアルバムから3年も経っている
ので当たり前なんですがね(笑)マスタリング段階では、Aメロ、サビでのドラムの音の強弱も調整して頂いて・・・そんな作業を目の当たりにすると、今更ながらミキ
シングの技術ってのはすげえな〜と、感心してしまいます。

まとめます!

 本作は、4曲入りのシングルとして約2年の歳月を空けてリリースとなったものです。ここにきて、しっかりしたサウンドと安定したボーカルで満足のいく作品にする事
が出来たのはひとえに制作陣の技術力の高さ、面倒な曲の編集に負けない根気のたまものだと思います。もちろん、自分自身のボーカルの力がアップした事もあり
ますが、やっぱり音作りは一人じゃできねーもんだなと痛感した作品でもあります。本作以降もますますFLAYREの楽曲はクオリティがアップするとともに、面倒クサさ
も増していく事と思いますが(笑)、頑張っていきたいと思いますんで宜しくお願いします。


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