制作裏話 INFINITY

 2016年12月25日にリリースしたFLAYREのマキシシングル『INFINITY』…
その作品を世に送り出すには、壮絶な戦いが…あったような気がしているのは本人だけなんだが…
まあリリースした今となってはよき思い出であると思いたい。
作品自体の完成度は、もちろん最高です!!(^^♪FLAYREの場合、最新が最高なんだと本人は
息巻いているらしい(笑)

 この作品は5曲入りのマキシシングルとして、前作『Drivin' Crazy』
の次に来る作品という事で、収録する曲についても結構悩んだり、実は
深く考えずにその当時の出来のいい曲を選んだだけだったりする(笑)
結果としてバラード曲が主体となったけども、こういうシングルもあり
なのではないかとリリースした今となってはそう思います、ハイ。
楽曲のオケ(楽器パート)は割とサクッとレコーディング終わりまして
ボーカルのレコーディングも順調に終わったのですが・・いろいろと
トラブルなんかが発生しまして、歌録りは3回ほどやり直しましたが
録り直しの度に歌が良くなるという(笑)、そんな苦労もありつつ・・・
せっかくの録り直しなんで、ボーカルは初のダブリングに挑戦。そして
マスタリングも今回は細かいところまで意見を言わせて頂いて、かなり
の時間を掛けて完成したFLAYREの自信作となりました。


○楽曲の解説

01.Night of Libido

 この曲は、2012年くらいに作った曲です。時期的には前作の『Drivin' Crazy』の頃に作っていた曲
だったと思います。イントロのベースパターンから、順序良く作っていったんですが、そこは持ち前の
適当さを生かし(笑)、サクサクと作り・・・そして少し曲中になんか変化というか、スパイス的なものが
欲しいって事で、急に曲調を変えるという大胆なアレンジを施しました(笑)。作ってみて、これは曲の
中に別の曲が間違って入ってるんじゃね?という印象があったのですが、何度も聴き直しているうちに
そういう曲なんだと、自分で納得しました(笑)。イントロのフレーズから、色々と凝った作りになって
いたので、サビはシンプルにまとめました。いや、別にサビを作る段階でアレンジを考えるのが面倒に
なっただけじゃねぇ?とか疑っているそこのあなた!!・・・そういう言い方もあるよね(笑)。
 でもサビがシンプルになる事で、曲全体のまとまりとしては良いと思うんですよ、たぶん。そして歌詞
は、同時進行で作ったのですが、何故かエロい歌詞に(笑)。いやタイトルからしてエロいからねぇ・・・
作った当時彼女もいなくて欲求不満だったんでしょう(笑)。でもそういう歌詞の作品ってあんまり作って
なかったというのもあり、思い切って欲望をさらけ出そうという感じで、歌詞は書きました。何というか、
人を感動させるような歌詞を書きたい!と思っても書けるもんじゃないし、変にカッコつけて書いた歌詞
って、正直覚めるしね… もっと自分の中にある欲望とか、欲情とかいうものを、いやらしくない程度に
歌詞にしたらどうなるか?という挑戦的な意味合いもあったんだと思いますよ、きっと。
 長々と書きましたが、要はタイトル通りの「欲情の夜」を過ごしたいというFLAYREのキモい妄想で、
生まれた曲って事ですね(笑)・・・レコーディングでは、やはり急に曲調が変わるところのアレンジを
どう表現するか?そしてギターソロはどのように弾きまくるか?って事で色々とスタッフの皆さんには
ご協力を頂きまして・・・今回も苦労お掛けしました(;´∀`)

02.星に願いを

 この曲は2011年頃に書いた曲だったと思いますが・・・イントロのフレーズが最初に出来上がり、
曲のだいたいの骨組みを作ったところまでは良かったが、何を思ったのか歌詞は思いっきりメルヘンな
恋愛をしている女子の思いをつめ込んでしまいました(笑) それまでは結構曲を作っても5分半とか、
6分とか長い曲になっていたので、短い曲にしようというのは決めてたんですが、何故恋する乙女の
歌詞になったのか、今となっては本人にもわかりません(笑) 歌詞はメルヘンなのに、サウンドはゴリゴリ
のロックになっているのもそれはそれでご愛敬です(^^♪ リズムが結構跳ねているので、疾走感は
出ているのですが、ベースは大変だったと思います。ギターソロも原曲ではそんなに速弾きではなかった
のですが、まあいつも通り、弾きまくったアレンジにして、ますますこの曲は恋愛とかけ離れた感じの
激しい曲に仕上がったのですが(笑)、そこにキモイお兄さんが歌を入れて完成したという事ですね(笑)
曲のタイトルは、どこかのテレビ番組みたいなタイトルになってますが・・・他にいいタイトルが
思いつかなかったから仕方ないよね(笑)。楽曲としてはかなりノリノリで、恋に憧れる女子の歌と言う
よりは肉食系女子の歌みたいになってますが(笑)、健全な女子諸君はこの曲を聴いて合コンにでも
行けばいいと思います、ハイ。今回のシングルは5曲入りにするというのは決まってたので、ある程度
ハードなサウンドの楽曲も入れるべきだという事でこの曲を選びました。シングルの中でもいいスパイス
になってる曲だと思います。

03.Calmness

 さて、今回のシングルにおいて最も苦労した曲の登場です。この曲、原曲は2013年くらいに出来て
おりまして、楽曲のアレンジはほぼその当時のまま、再現する形でレコーディングしていったのですね。
最初のボーカル録りが終わり、ミックス作業していたらまさかのノイズが入ってるんで歌い直しがあり、
その後ですね…いや、今はもう思い出なので書きますがボーカルのデータが飛びましたよ~(;´д`)
という連絡をもらい…さらにその録り直したテイクもその後のマスタリング作業の中でPCがフリーズ
してまたボーカルデータが一部飛んで…もはやここまでくると神の与えた試練かと(笑)。しかしまあ、
雨降って地固まるとはよく言ったもので、録り直しの度にボーカルは良くなっていったという事で、今
思えばやはり神々の試練を乗り越えて真の勇者になったと(笑)、そういう曲です(笑)。楽曲の内容
としては、FLAYREさんお得意の妄想恋愛ストーリーを壮大に書き上げたものになっております。
最初のイントロのアルペジオのフレーズが元々ネタとしてはあったのですが、そこにどのように詞を
乗せるか?試行錯誤してサビ、そしてギターソロまで出来上がり、最後のサビに入る前にCメロというか、
何か変化を持たせたかったので、コード進行をいじってCメロを作り上げたのですが、実際にレコー
ディングしてみてびっくりするくらいキーが高いことに気づく(笑)。そして歌メロとしてはいつか
やりたいと思っていた「ほとんどのパートをハモる」事もチャレンジしまして…よりによって物凄くキーの
高い楽曲に仕上がっていたものが何度も歌い直す事になったという訳です。最終的にボーカルをダブリング
(2重録音、つまり同じものを2回歌う)する事に決まったので、今まででも最強にタフで厳しい
レコーディングでしたが、それを乗り越えて完成した今、私は神聖衣(ゴッドクロス)を纏ったも同然
だ(笑)。そんな紆余曲折を経て完成した曲だからこそ、これからも大切に歌っていきたい(高い声が出せる
限りは)、そんな曲になりました。この曲のタイトル通り、「穏やかな」恋がしたいです(笑)。

04.灯火

 この曲、原曲は結構古い歴史がありまして…歌詞は高校生くらいの頃、まだケツの青い若造だった
僕が作ってネタ帳に書き留めていたものです。そしてその歌詞に曲をつけて一応楽曲として成立させた
のは2005年頃?うろ覚えですが10年以上前には曲としては存在していたと記憶しています。そしてその
曲を改めて見つめ直し、作り直したのが2013年くらいではなかったでしょうか。Aメロ、Bメロはそのまま
利用し、サビを全く新しいものに作り替えて生まれ変わりました。当初はアコギのみの演奏で、静かに
死んでいくような曲だったんですが(笑)、生まれ変わってかなり壮大な楽曲に仕上がったので、今回の
シングルの収録曲として初めから候補だった曲です。アレンジは、ピアノとかストリングスとか本格的に
打ち込みを始めた最初の曲だったので、いろいろと試行錯誤しましたが、結局それが良かったのか、ほぼ
作り直しのアレンジをそのまま採用しました。ギターについては、サビのところでいろいろと単音を
入れるか、歪みのリフを入れるか結構な議論があった…ような記憶はあるのですが…まあ最終的には
僕に決定権があるので(笑)、今のようなアレンジに仕上がりました。歌入れにしても、最初のピアノだけ
のところは歌い方を変えたりしたのですが、イメージ的には最初のピアノだけの部分は「ささやくように」
歌ってみました。…歌声がキモかったので不採用にしました(笑)。なので最初の部分はすこし空気を
入れるようなイメージで歌い直して、今の形になりました。間奏部分についてはなんかヴァイオンの
ような音が入ってますが、音をいじりまくったギターです(笑)。そして、サビの部分がまた高音域なの
ですがどうやらこの音程は僕の一番声がでる声域にあたるようで、非常に伸びやかに仕上がったと自分
では思うのですが、僕を知っている人が聞いたらお前、その顔でよくそんな声出せるよな、とか酷い事を
言われそう(笑)。この曲は当初、『光』というタイトルだったんですが、サビの部分を大幅に変更したので
タイトルも『灯火』に変更。サビの部分の歌詞は、海とか鳥とか、そういう単語を入れて壮大にしたので、
レーベルの先生からは「ズルいよね」と言われましたが、はい、その通りです(笑)。

05.世界がひとつに

 この曲は…あんまり語るのはおこがましい気もするのですが、東日本大震災の惨状を見て…
出来た曲です。あの震災の直後、いろんなアーティストや著名人、そして一般のボランティアの方が
東北の為に…って事でいろんな活動や募金をされていましたね。僕自身はというと、募金は協力できる
範囲でやったのですが、しがないアンダーグラウンドな音楽人にお金を集めるだけの力はなく(苦笑)、
かといって東北の人の為に歌を書こう!!と思ったりもしたんですが、僕の性格ですかね…なんかそれも
違う気がしていたんです。だって当事者じゃない人が幾ら曲作って、がんばれ~!!と言ってもね…
被災した人たちの心には届かないだろうし…現地に行って歌うだけの時間的余裕がありません。そこが
音楽だけで飯食ってない僕には結構なもどかしさでもあったし、これみよがしに応援ソング作っても、
ただの自己満足じゃないの?と言われるのが怖いヘタレなんですよ、僕は(笑)。でもね、思うところは
色々とあって、いろんな国の人が東北の為に何かを考え、やってくれている…ああ、なんか世界がひとつ
になっているなぁと、そう思えたので、この思いを歌にしようかと作っていきました。タイトルが最初に
決まって、歌いだしのメロディーからなんかサクッと出来上がりました。弾き語りから曲を作ったのは
久しぶりだったと思います。最近もそうですが、ギターのリフから曲を作っていくパターンが多いので、
この曲はしっかりと弾き語りながら、そう長渕にでもなったつもりで(笑)、作りました。アレンジは
そんなに悩まなかったのですが、実際レコーディングをする段階になって、ストリングスとかギターの
エフェクトとかは結構ああでもないこうでもないとやっていましたね。アレンジよりはどの音色を使うか
に結構神経を使いました。そして歌録りですが…以外とこの曲もキーが高くて(笑)、レコーディングは
この曲から始めたのですがサビがなかなか納得いかなくて、後回しにして他の曲を歌録りしたとかしない
とか(笑)。最終的に『Calmness』で喉を鍛え、神々の試練を乗り越えた後にレコーディングした
ので、楽勝でした(^^)/ というのはただの強がりです(笑)。結局アウトロのハモリなども加え、出来
上がったのはこの曲が一番最後だったのですが、うまくまとまって、ギターも弾きやすくて良かったと
思います。

総括すると、こんな感じ。

 楽曲別に見ていくとあんな事やこんな事いろいろありましたが、今回はより高い精度を目指し、完成
までにかなり時間を掛けた作品です。ボーカルは全曲をダブリングするという初の試みでしたが、さっき
歌った歌を全く同じように、ピッチもずらさず、タイミングも合わせて歌録りするのは結構骨が折れ
ましたが、心は折れなかったとうまい事を言ってみる(笑)。そして、今回はマスタリングもすべてに
立ち合い、ここのスネアの音をもう少し小さくとか、ここのギターはもう少し大きくとか、ここのピアノ
はもう少し目立った方がいいとか、それはもう細かい所までこだわって作業を進めた結果、当初の予定
よりもかなり遅れたリリースとはなりましたが、本人はいたって満足しています。だって納得いかない
ものを世に出す事はしたくないですからね。まあ、ボーカルのデータが消えたり、変なノイズが入って
録り直した事も、今となってはいい思い出ですね(^^♪ さて、この『INFINITY』というタイトルは、
収録曲の一つではありません。この作品のタイトルをどうするか?打ち合わせした時に、とあるスタッフ
さんからの何気ない提案で決まりました。言葉通り、これから無限に広がっていくFLAYREの世界を予感
させるようなタイトルに、本人が思いつかなかったタイトルではありますが気に入って、即決定しました。
完成までにいろいろありましたが…いやほんとに、この作品の制作過程ではいろんな事があったなぁ…
(遠い目)前作『Drivin' Crazy』から打って変わって、バラード曲が多い作品ですが、ぜひ聞いて頂き
たい楽曲ばかりですので、これからもこの作品をよろしくお願いします(^^♪

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