制作裏話 The First Cry

FLAYREが初めて世に送り出した、自主制作アルバム第一弾『The First Cry』
初めての作品だけに、思い出がいっぱい(^^) そんな作品の制作の裏には何があったのか、
ここで紐解いてみよう。

 

とにかく最初のアルバム、音源という事もあり、レコーディングから
マスタリングまではじめての体験でもう自分でもよく訳が分かって
いなかったという(笑)そんなこともあったな、と思えるんですが、
出来栄えは自分ではそんなに悪くはないと思ってしまうのは単なる
自己満足なんでしょう(笑)。
 収録曲の順番は・・実はそんなには悩んでいない。まあ・・前半と
後半で盛り上がり所を作って、間に静かな(落ち着いた)曲を挟む
という、ありきたりなパターンで考えた結果ですな(笑)
サウンド自体は、制作陣におまかせしていた部分もあったし、早く
音源を出したい・・という焦り?もあったのかな・・・。やや粗い
気がする。
 でも、歌については昔のシロウトの歌い方に比べれば良くなっていると思うんです。しかしながら
今思えば、まだまだだなぁ、と思う。当時僕は、本拠地である福岡には住んでいなかった事もあり、
歌録りは確か2日で終わらせてしまった記憶があります。という事は一日当たり6曲くらい歌って、
コーラスも入れて・・・良くやるよ(笑) ただ、初めての音源化という事もあって、出来た当初は
かなり自分でも喜んでいたんですよね。その分思い入れのある歌ばかりが収録してあります。
これからも大切にしたい曲ばかりです。

各曲の解説

1.『Tiny angel』
 この曲を書いたのは2003年ぐらいです。「tiny」は「小さな」という意味です。けして氷室京介の
「ANGEL」をパクったわけではないぞ(笑)。
当時から自分がアルバムを出すことをおぼろげに夢見ていて、アルバムの1曲目はどんな感じの曲がいい
かな~とか考えていました。この曲はまさにその為に生まれたような曲で、最初のコーラス部分から
ほぼ原曲通りにレコーディングしています。アルバムの曲順決めも迷いなくこの曲を1曲目に決めました。
歌詞も作曲当時のまま。ラブソングではあるけれど、大切な人っていうのは、なにも恋人に限った事では
なくて、親であったり、応援してくれるみんなであったり...
そんな感謝の気持ちが歌詞に出せて良かったと思います。照れくさいけどね(笑)。苦労したのは、
やっぱり最初の部分のコーラス。歌のハモリで始まるっていうのはなかなか自分でも良く思いついた
もんだ(笑)そのコーラス部分と、ギターソロがかなり長いおかげで、曲としては8分もの大作と
なりましたが、2012年リリースのシングル『視界』では、再録バージョンとして短くアレンジをし、
リニューアルしました。

2.『Dreamer』
 夢を追いかける者の歌、ですね。なんと安易なタイトルでしょう(笑)。タイトルを変えようか
悩みましたが、やっぱり「Dreamer」しかない、という結論に達し、この誰でも思いつきそうな
タイトルになりました(苦)。歌詞の中の「いつも強がってばかりで~」の部分は、実はずっと前から
メロディーと共に案として浮かんではいたものの、それに続くサビのメロディが思いつかず、干されて
いたフレーズだったんです。サビの「どんなに~」という歌メロが天から降ってきたのが2008年ぐらい。
それに前述の干されていた部分がうまく繋がるんじゃないかと、半ば強引に繋げてみたらうまくまとまり
ました(笑)。僕の作曲はこういう行き当たりばったりが多いです(泣)。ギターソロも実は勢いで
作ったりします(汗)。しかし、この曲のギターソロは結構あれこれ試行錯誤して作った記憶が
あります。それが制作陣のすばらしいアレンジで、今の形になったわけです。こういうストレートな
ロックがFLAYREの醍醐味かなと自画自賛(笑)

3.『Innocence Rosebud』
 この曲は上記の「Dreamer」と同じ時期に作った曲です。「Innocence」は「純粋な、無邪気な」、
「Rosebud」は「薔薇のつぼみ」という意味です(決して知ったかぶりしているわけではないぞ)。
イントロのギターのフレーズが浮かんできて、その時のインスピレーションがすごくて、のめり込む
ようにあっという間に2時間ぐらいで曲はできた覚えがあります。でも歌詞はなかなかうまい事思い
つかず、作っては直し、直しては作り、で一か月ぐらいかかった曲です。この歌詞の中の薔薇は、
夢であったり、愛であったり、聞く人によって自由に想像してもらえればいいかと思いますね。
「Dreamer」を作る少し前、結構バラードとか、ゆるいミドルテンポの曲ばかりが出来ていた時期があり、
そろそろゴリゴリのロックサウンドの曲でも書きたいなぁ、と思い、いろいろとカッコいいイントロを
頭の中で模索していた結果として、生まれた曲ですね。歌詞は「Rosebud」という言葉が何故か浮かんで
来ていて、それをタイトルに書こう、という事で作りだしたんですけど....まあうまくまとめる事が
出来て良かったです。こういう短いけどパンチのある曲がアルバムに入ってると、ええスパイスになる
やろ、と自画自賛する俺を誰か詰ってくれ(笑)。

4.『Kissing Memory』
 直訳すると、「キスしてる記憶」。うわぁ、くさっ!(笑)自分でも良くこんな歌詞思いついたもんだ
と我ながら不思議に思う今日この頃。皆さんいかがお過ごしですか(笑)。
 まぁ、フラれ男の未練タラタラソング、です(爆笑)。イントロのギターの歪みが、フラれ男の
やさぐれ感をうまく表現しています(笑)。こういうバラードなのに、ギターのディストーション
(歪み)をかなり利かせた曲,作りたかったんでしょうね、当時の俺は(笑) 曲は結構ややこしい
コードを使っているので、結構作るのには時間を要しました。歌詞も結構苦労した記憶があります。
しかし、サビの歌詞は当初、うまくメロディーに合わせられるかな?と悩みながら作ったんですが、
最終的には強引に合わせました(笑)この歌詞のように、男は未練タラタラなのに、女は結構ドライ
だったりする事、ありますよね(笑)。女性のみなさん、もう少し男には優しくしてね(笑)。
 別に俺の実体験に基づいて作ったわけではないぞ。あしからず。単にドラマの見過ぎって事にして
おいてくれ(笑)。この曲、最初はアルバムの後半にもってこようとしていたんですが、後半にこんな
暗い曲を持ってきたら、後味悪いかな~とか思いまして、どうせ暗い気持ちになるんなんなら、早い
段階で!!ということで4曲目になりました(笑)。

5.『So sensitive -losing you-』
 この曲は、2006年ぐらいに作ったやつです。私の楽曲はこの曲以前と以後に分かれると言っても
過言ではない、ターニングポイントになった曲、とでも言っておこう。
この曲以前の楽曲は、ほとんど簡単な、単純なコード進行で作っていたんですが、ちょうどこの曲を
作る頃は、音楽理論を勉強していた時期で、覚えたての理論を曲にフィードバックしたくてしょうがない
時期であったと記憶しています。まあそんなに大それた理論を掲げている曲でもないんだけど(笑)。
 この曲以降、普通のコードを使うのが気持ち悪いという変な病気にかかっている俺。たぶん一生
直らないですね、この病気(笑)。
 一部のコアな音楽オタクの方(失礼)の為に書いとくと、この曲のイントロの最初の部分は、いわゆる
クリシエというやつを使っています。このフレーズが浮かんだ時、俺って天才かも?と思ってしまいました
が、今思えばそうでもない(笑)。街で見かけたら俺の事殴っていいよ(笑)。
 ともあれ、この曲の歌詞は切ないです。失恋中の人が聞いたら、相当凹むこと間違いなし(泣)。
アルバムの一曲前の「Kissing Memory」から続けて聞いたらもう涙が止まらないでしょう(号泣)。
そして、次の曲の「Smile again」で救われるわけです。それが俺の作戦です(ニヤリ)。あ、いかん、
企業秘密を言うてもうた。今のは忘れてくれ(笑)。

6.『Smile again』
 この曲で再び気分を上げてもらおうと、アルバムの中間に持ってきた曲です。この曲は確か、2007年
の元旦に作りだした曲ですね。年末カウントダウンってやつは、なぜか俺の心をハイにするぜ(笑)。
そう、年が明けるとともに、今年もいい曲書くぞ!と何故かテンションが上がった俺。景気づけに一発
曲作りするぜ!というわけわからんノリで作りだした曲です(笑)。結局その夜(1月1日)はコード進行
ぐらいしか出来なかったけど(笑)。Smile againという曲のタイトルだけは、出来た曲からイメージを
していたけど、そのタイトルから想像を広げていって、歌詞は意外と早く完成致しました。もう一度
笑ってほしいのは、大切な人であり、自分自身でもあり、この曲を聴いてくれるすべての人でもある
わけです。またうまいこと言うたな、俺。
 イントロの部分のギターは、ユニゾン(違う音を重ねるやつね)を使っていますが、これも、初の試み
でうまく出来るかわからなかったけど、やってみたら以外とうまい事言ったので良かった。このユニゾン
がこの曲のメインテーマになっていて、変なテンションで作り始めたけど、こんないい仕上がりになって
、嬉しいぜ(笑)。

7.『Shake the world』
 リリック(詞)の大元は、実は中学生くらい?サビ明けの『変わらない~』って部分は元々ネタとして
あったんですね。イントロのギターリフから曲の原型が出来たのは・・2003年くらいじゃなかろうか
(うろ覚え)。ギターのリフに詩を乗せて歌うのは結構苦労した感があり、メロディーラインを何回も
試行錯誤したような覚えはあるんですが・・実際は2~3回やって、『これでええか』というアバウトな
感じで作ったんだと思う(笑)サビの歌詞はその場での思いつきです。で、サビ明けの部分は個人的に
かなり気に入っている部分ですね。この曲は、曲が先に出来て、そこになんかいい歌詞はないかなぁ~と
昔のネタ帳(作詞帳)を見ていたらたまたま目にとまったのが、先述の中学生くらいになにげなく書いて
いた詩だった訳です。
 アルバムの後半の構成を考える上で、再びノリノリの曲を持ってきたんですが、サビまでの一気に
駆け抜けるような疾走感、ギターソロの後のテンポダウンがうまくまとまって良いぞ。この曲が出来た
時、やっぱり自己陶酔したね(笑)。

8.『No limit love』
 この曲は、う~ん2005年くらいに作りました。前の「Shake The World」と同様、歌からスタート
するパターンのやつですが、漠然と歌から入る曲はどんな感じがいいかなといろいろ思考をめぐらせ
ながらギターをペコペコ弾いていたら、オープニングのフレーズが出てきたので、「これはいけるな」と
いう事で作っていった曲。最初のサビが終わってからギターソロに入る前のギターのアルペジオだけに
なる部分、これがこの曲の味噌ですな。本人も一番気にいっている部分ですが、うまい事アレンジ出来て
良かった。ギターソロは当初もっと緩やかな感じだったんですが、制作陣の悪ノリで弾きまくって
おります(笑)。作曲は、タイトルの「No limit love」から想像を広げていって作りました。ああ、
コレは確かどっかのパスタ屋で晩飯食いながら作ったやつや(笑)。一人でパスタ食いながら紙に
向かって唸りながら歌詞を書いている俺。店員の目にはどう映ったんでしょうね(笑)。この曲は今回の
1STアルバムの中でも1.2を争うキーの高さで、歌うのは最初すげえしんどかった(泣)。歌い始め
から高けぇんだもん。誰だよ、作ったやつ(笑)!メロディーラインはすごく気に入っています。
理想的サビです。それにしても、この曲のタイトルは何故浮かんできたのか・・・
自分でもよくわかりません(笑)

9.『堕天使のワルツ』
 1STアルバム唯一の日本語タイトル曲。この曲は2006年くらいの作曲だな。確か○○自動車道を車で移動中に浮かんできたメロディーですね。俺の場合、結構車で移動中にふとメロディーが浮かんでくる事は
多いんですが、車降りる時は大抵忘れてる(笑)。あれれ?ええメロディー浮かんでたのにな、どんなん
やったっけ?というパターン(笑)。しか~し、この曲は運良く忘れずに家に持ち帰った事でこの世に
生を受けました(笑)。メインテーマであるクリーンギターによるアンサンブルは、非常に耳に残り
やすい(覚えやすい?)メロディーとなっている...と思うんだけど、どうかな?家に持ち帰って、
頭の中で鳴っているメロディーを再現するのっていつも苦労するんですよ。俺、絶対音感無いし(笑)。
その分うまく再現できるとやっぱ嬉しいもんです。詩については、あまり深く考えずに、成り行きで
作りましたが、実はメロディーが浮かんだ時に詩も一緒に浮かんでいたので、サクっと完成。んで、
一度できたらもうほとんど変えない。っていうか変えるのめんどくさい(笑)。いやいや、変える余地が
無いほど完成度が高かった、という事にしとくか(笑)。
 これ読むと何か俺が不真面目で適当に曲作ってるみたいに思えるな(笑)。けしてそんな事は無いです。
この曲は、レーベルの方(というか俺の先生)のお気に入りの曲らしく・・・今でも絶賛されているん
ですね~。嬉しい限りです。たぶんそのうち、リメイクするよ(笑)。

10.『Believer in the loneliness』
 この曲は、実は僕が生まれて初めて作曲した曲です。大元の原曲は中学3年生の時に作ったんですが、
その当時の原曲はもう酷いもんですよ(笑)。なんせ当時は録音機器といったらオヤジに買ってもらった
ラジカセ!しかもマイクなんて持っていないから、生演奏の弾き語りをそのままラジカセで録音した
だけという(泣)。メロディーラインもグダグダ、演奏もグダグダ(笑)。今もそのテープは自宅の押し
入れの奥深くに封印されていますが、とても聞く気にはなりません(笑)。
 でも、やっぱり生まれて初めて作曲した曲には変わりないので、MTRを購入して曲作りをやり始めた
時からいつか再録音というかちゃんとした形でやり直ししたいな、と思ってはいました。んで意を決して
作り直し始めたのは2005年くらいです。 コード進行を変え、サビの歌詞を変え、メロディーラインを
作り直し、出来あがった時には全く別の曲になっていた(笑)。でも、この曲を作りなおした事で、
自分の作曲能力の向上とギターの腕の向上を体感出来たので、またまた自己陶酔(笑)。
 中学生の時に書いた詩でもこうやってちゃんと曲にするととても中学生の詩とは思えませんね。まあ
サビは現役バリバリの大人の俺が作っているんだけど。なんだかかわいそうな女の子の詩になっています
が、サビの部分で救われていますね。これでサビまでかわいそうな感じになってたら悲惨すぎる(笑)。
将来、自分に娘が出来て、落ち込んでいたらこの曲を歌ってあげたい、な~んてクサイ事を考えている
自分がもう本当にどうしようもない(爆笑)。

11.『Runner's High』
 「The First Cry」のラストを締めくくる曲は、この曲しかない!というくらい締めにふさわしい、
前向きな一曲であると自負してます。この曲の誕生は2003年。1曲目の「tiny angel」と同じ時期に
作った曲ですが、歌詞はいたく気に入っています。当然、歌詞は作った当時のまま、全く変えていません。
もうだいぶ前の作品になるので、歌詞が先に出来たのか、曲が先だったかも覚えてませんが(笑)。
覚えているのは、当初この曲のタイトルは歌詞の中の一節を使い、「Horizon(地平線)」だったという事。
しかし、曲が出来た後音楽雑誌を何気に見ていたら、同じタイトルの曲をラルク○ンシエルのH○DEが
ソロで出していた(笑)。よって、良く考えた末今のタイトルに変更したんですが、数年前またしても
どこかのバンドがこの「Runner's High」というタイトルで曲をリリースしていた(笑)。でもこれ以上
のタイトルが思い浮かばなかったので、もうええか、ということでこのタイトルに決めた(笑)。
絶対に俺の「Runner's High」の方がええ曲や!というやけくそな気持ちもあったけどね(笑)。この
ランナーズ・ハイという状態は、自分も実は高校生の時に長距離ランナー(部活動ね)だったので、
良くわかります。何だか足が軽くて、どこまでも走れるような気持ちになれるんだよね。
まあ、中盤では凹む感じの暗めの曲もあるけど、最後にこの曲を持ってくる事で、アルバム全体としては
前向きな感じの、聞いてて救われるような、そんなアルバムになったんじゃないかな~、と思います。

総括!!(というほど大した企画でもないんだが)

 1stアルバムという事で、不安な気持ちもありつつ、ドキドキしながら作っていましたね。
アルバムのジャケットなんかは、もう白地にタイトルとFLAYREロゴのみという、シンプルで一見手抜きの
ようにも見えるジャケットになっておりますが(笑)実際手を抜いた訳ではありません。多分(笑)でも、
FLAYREのタイトルロゴは結構悩んだんですよ・・・字体をゴシック体にするか、明朝体にするかとか、
そういう悩みですけどね(笑)レコーディングは最初の説明でもあったようにサクサクと終わらせて
しまったんですが、うまく歌えているか?不安な気持ちは不思議とありませんでした・・・今思えば、
自分でもピッチのズレとか、ビフラートとかあんまり気にしていなかったからかもしれませんが(T_T) 
ただ、やっぱり歌のレッスンありきのレコーディングだった事もあり、歌は曲を作り始めた頃に比べると
かなりうまく歌えてはいると思います。それでも、今現在の自分の歌い方と比べるとまだまだ・・という
感触は否めないですが。よって今後ちょくちょくこの1STアルバムの曲をリニューアルしてシングル
とかにぶっこむ事もあるかと思いますが・・・大目に見てよね(笑)

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